|
|
英文法の質問の真意に答えます。
特に英文法の質問は、生徒の質問の真意を引き出せるかどうかが、英語を好きにさせらるか、伸ばせるかどうかの境界線。生徒の質問に対して、答えは1つ(同じ)であっても、その質問への答え方で、英語学習の意識が大きく変わる。これは、生徒が、中学生だろうが社会人だろうが同じこと。
本校の授業は質問から理解が深まる(授業の様子の一例)
きめ細やかな授業は、「ゆっくりな授業」とは違う。生徒の質問は、講師の側からすると「まともな質問になっていない」と言うことがよくあるが、わかっていないからの質問だから仕方がない。そういう質問になっていない質問の真意を導きだせるかどうかが、指導の技量、腕の見せ所である。
- 生徒:先生、「主語」ってなんですか?
- 先生:よし、じゃぁ日本語の場合の「主語」から考えてみようか。
- 生徒:「〜は」とか「〜が」とかそういうの
- 先生:そうそう、まぁ、そんな感じだけど、正確に言うと、「これから、何つついての話題になるかを示している部分(話題提示部)で動作を行っている側」、英語もほぼ同じだよ。ほぼね。
- 生徒:ふーむ!?
- 先生:ちょっと、There isから始まる文章を作ってみて。なんでもいいから。
- 生徒:えーと、There is a book on the desk.
- 生徒:本が机の上にあります。
- 生徒:本。あっ!!
- 生徒:そうか!だからThere is のthereが主語じゃないってことになるのか。なるほど!そーか!今日学校で、主語じゃないって習って、主語じゃなかったら何なんだ?で副詞って習ったけど、わけわかんと思ったのに。
- 先生:じゃぁ、結局、「〜は」とか「〜が」主語だって覚えておけばいいわけ?話題提示部って覚えにくいし。
- 先生:う〜ん、だいたいそんな感じなんだけど、本当はそれだと、まずい。
- 生徒:エー?(←不満げに)
- 先生:例えば、「明日は、学校で期末試験に臨む。」ってのはどう?
- 生徒:「明日は」が主語でいいんじゃないの?
- 先生:主語ってのは、正確に言うと、「これから、何つついての話題になるかを示している部分(話題提示部)で動作を行っている側」だよ、とすると、明日、試験に臨むのは誰だ?それが動作の主体、つまり、動作を行っている側だよ。
- 生徒:臨むのは自分だからIが主語になるのか!?
- 生徒:I have a test tomorrow.
- 先生:時制に気をつけて、それから、「テストを受ける」は「take a test(exam)」で「期末」は「final」
- 生徒:I will take a final exam tomorrow.
- 生徒:で、さっき気になったんだけど、「ほぼ同じ」って、日本語と英語で主語について違うところもあるの?
- 先生:おぉ!鋭い質問きた。違うところもあるよ。これ全部説明すると今日やる分の期末試験対策の時間なくなるから、また別の時にやるけど、気になるから、簡単に書くと、共通「主語がこれから、何つついての話題になるかを示している部分」日本語も英語も他の言葉もすべて共通。だけど、相違「日本語は主語を省略するけど、英語は省略しないとか、英語には無生物主語とか、仮主語とか」、そういう違いがある。
- 生徒:ふーん。そうか。
こういう先生は意外と多いんのかもしれない
私(講師)が中学生の時に習った塾の英語の先生はこんな感じでした。
- 生徒:先生、「主語」ってなんですか?
- 先生:主語は主語だろう、日本語の主語と同じだろ、大丈夫か!?(←実は、こういう質問ほどとっさに答えられない講師は多い)
- 生徒:大丈夫です!(←とは言うものの、本当は、うやむやとしている)
「厳しく指導してくれ!」というご要望は良くありますが、このように厳しく生徒に対応している授業が必ずしも、生徒のためになっているかと言うと、そうとも限らない。
|
|
|